【体験談】賃貸物件の退去費用を1通のメールで3割以上安くした方法

生活

こんにちは、しりあるです。

入学・就職・転勤などで引っ越しの多い季節になりました。

荷物も運んで掃除も終わって、あとは退去立会いを残すのみ!
半分新生活に思いを馳せながら、いざ退去立会いしてみると、

「退去費用ってこんなにかかるの!?」

そんな方はぼったくられている可能性が高いです。

私も去年、固定費削減のため引っ越した際に退去費用(原状回復費用)をぼったくられてしまいました・・・。

しかも分かりやすく大きな金額ではなく、しれっとマシマシにされており、うっかり払ってしまいそうで怖かったです。

 

ですが、あることを知っていたおかげで費用を安くすることができました!

 

この記事では、
原状回復費用をたった1通のメールで3割以上安くした方法
を実際のメールを使って、分かりやすく説明します。

「賃貸物件の退去の際にぼったくりにあいたくない!」

と、いう方はぜひ読んでください。

 

※この記事では、国土交通省が示す「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」から逸脱した補修内容や金額を「ぼったくり」と表現しています。

結論、国土交通省のガイドラインに沿って指摘しよう!

賃貸物件などの原状回復費用については、国土交通省が

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

というガイドラインを出しており、裁判になった際の判決の基準にもなっています。

結論、送られてきた請求書の内容をこのガイドラインに沿って確認し、おかしいところを管理会社に指摘すれば大丈夫です。

国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

注意として、補修内容や補修箇所・金額に納得していないのに

・契約書にサインする。
・一時金などという名目でお金を振り込む。

これらをしてしまうと金額等に同意した事になり、支払いをしなくてはいけない可能性があります。

住んでいた物件

私が原状回復費用を請求された賃貸物件について、ざっくり説明します。

築6年、2LDKのメゾネット(2階)タイプ

家賃・駐車場代・共益費・管理費等込み込みで月々7万円弱。

周辺の同じような条件の賃貸物件に比べて、若干高め。

物件自体は個人の所有でしたが、対応は全て管理会社がしていました。

立地は関東圏内の田舎町で駅から徒歩15分

周りは同じようなアパートが立ち並ぶ住宅街。

近くにはコンビニなどもあって、割と利便性は高かったです。

 

こんな物件に妻と2人で2年間住んでました。

借りていた管理会社

「ぼったくって来るなら地方のよくわからない不動産屋だったんでしょ?」

と、思うかもしれませんが

管理会社は県内ではどこでも見かけるような大手の会社です。

「大手なら大丈夫」と思わない!

「知ってる人も借りてる不動産屋さんだから大丈夫。」

「CMやってるから大丈夫。」

と、思わないでください!

大手の看板が出ていても、フランチャイズ契約を結んでいる街の不動産屋さんのこともあります。
と、いうかそもそも大手の会社でも普通にぼったくってきます。

「設備の不具合を伝えたのになかなか直してくれない。」

「電話の対応が威圧的。」

こんな場合は注意が必要です。

送られてきた請求書の内容

2020年の11月30日に無事退去を終え、※約2週間後の12月14日に原状回復費用の請求がメールで送られてきました。

請求額は合計¥95,397(税込)

 

※私は退去立会いを拒否したので、原状回復費用の請求は後日メールで届きました。

退去立合いはデメリットが多く、全くオススメできません。

賃貸物件の退去立合いを拒否できた方法については、こちらを読んでみてください。

原状回復費用(退去費用)の内訳

※実際に送られてきた書類画像

内訳を詳しく見ていきましょう。

室内クリーニング 2LDK 一式 ¥64,900(税込)

本来、退去時の室内クリーニングは次の入居者確保のために行うもの

なので貸主(管理会社)が負担すべきものです。

ですが室内クリーニングの支払いについては、部屋を借りた時の契約書に特約事項として記載されていたので、負担は避けられませんでした。

クロス貼り替え 18㎡ ¥20,047(税込)

単価は1㎡あたり¥1,350

クロスの相場は¥900〜1,500なので、単価は問題なし。

ですが、私が借りていた部屋の壁は1面が約10㎡だったので、
(天井までの高さ2.5m × 幅4m=10㎡)

18㎡は約2面分の広さ。

タバコも吸わないし、目立った傷や汚れも付けていないので、完全に過剰請求です。

キッチンフタ 一式 ¥2,200(税込)

もとからキッチンのフタは付いていませんでした。

しかも、現状回復は壊したり、無くしたり部分の費用を負担すれば良いので、「キッチンフタ 一式」となっている意味も分かりません。

リペア補修 洗面台 一式 ¥8,250(税込)

退去時に撮った動画を見返しても洗面台に傷などは一切ありませんでした。
洗面台のどの部分をなぜ補修したのか、素人目にはわかりません。

この請求書が送られてきたのが12月14日。

まだ金額に同意していないにも関わらず、1週間後の12月21日までに支払うよう言ってきてます。

原状回復の考え方

そもそも、原状回復とは

「自分で壊したり汚したりしたところは、自分で直して元の状態に戻しましょう。」

ということ。

なので、次のような入居者の故意・過失によらない部分の損耗

・日照による壁紙(クロス)やフローリングの変色
・カレンダーを壁に貼った事によってできた画鋲の穴
・冷蔵庫の後ろの壁にできる黒ズミ(電気ヤケ)
・家具や家電を設置したことでできた床の凹み

等は、元に戻す必要がありません。

つまり時間の経過によって下がった建物の価値の分まで払う必要はありません。

私もここを知らなかったら、払わなくて良いお金を払っていた事でしょう・・・。

減価償却(げんかしょうきゃく)

原状回復の適正な費用を知るための大事な考え方として、「減価償却(げんかしょうきゃく)」というものがあります。

減価償却とは、

物の価値(価格)は時間とともに減っていく

と、いう考え方です。

各設備には、それぞれに耐用年数(経過年数)が決まっており、経過年数が多いほど賃借人(入居者)の負担割合が小さくなります。

消耗品に近いので経過年数を考慮しないもの
襖紙、障子紙、畳表

耐用年数5年のもの

流し台

耐用年数6年のもの
壁紙(クロス)、畳床、カーペット、クッションフロア、冷暖房機器、インターホン

耐用年数8年のもの
主として金属製以外の家具(書棚、たんす、戸棚、茶だんす)

耐用年数15年のもの
便器・洗面台等の給排水・衛生設備、主として金属製の器具・備品

当該建物の耐用年数が適用されるもの
ユニットバス、浴槽、下駄箱(建物に固着して一体不可分なもの)、フローリング

国土交通省 原状回復をめぐるトラブルとガイドライン
別表2 賃借人の現状回復義務等負担一覧表 より一部抜粋

耐用年数を過ぎた各設備の最終残存価値は1円となり、賃借人の負担割合は最低1円となります。

原状回復費用を3割以上安くした流れ【管理会社とのメールのやりとり】

管理会社とのやりとりを実際のメールを交えて説明します。

退去が終わり、新居に引っ越して約2週間後、とうとう原状回復費用の請求がメールで届きました。

 

管理会社
管理会社

原状回復費用(退去費用)の請求書がメールで送られてきたのが、12月14日。

まだ請求内容・金額等、何も同意はしていないにも関わらず、1週間後の12月21日までに支払うように言ってきました。

しりある
しりある

室内クリーニング以外の3項目が納得できないので、補修内容と金額の算出について、1つずつ丁寧に説明を求めました。

内容としては、

【クロスの貼替費用】
・補修範囲が広すぎる。どこを貼り替えたのか比較写真を持って説明してください。(証明責任は費用を請求する方の管理会社にある)
・正しく減価償却使って、請求額を計算してください。
・前回、クロスをいつ貼り替えたか証明してください。(減価償却の起算日を知るため)

【キッチンフタ】
・入居時から付属していなかった。入居時から付属していたという証明をしてください。
・フタの請求なのに「一式」となっている理由を説明してください。(原状回復は毀損部分だけを負担すれば良い)

【リペア補修 洗面台】
・洗面台のどこを補修したのか比較写真を持って説明してください。
・金額は減価償却を使って正しく計算してください。

管理会社
管理会社

抗議の結果、請求されたのは室内クリーニング費用のみ。

それ以外の3項目はなくなりました!

これが訂正後の請求書です。

最初の請求額¥95,397(税込)⇨¥64,900!

¥30,497の減額に成功!

最初に送られてきた請求金額から1回のメールのやり取りで、原状回復費用が3割以上安くなりました!!

まとめ

  1. 国土交通省のガイドラインに沿って指摘しよう!
  2. 大手の会社だから大丈夫と思わない!
  3. 自分が負担すべき部分を見極めよう!

人生の中で、誰しも1度は経験するであろう退去費用の支払い。
決して安い額ではありません。

要点を押さえて、納得できないものには1円も払わない。

しっかりと知識武装して、自分と家族の大切なお金と時間を守っていきましょう!

知識武装にはこちらの本がオススメです!


千円ほどで数万円のお金を浮かせることが出来ました。

 

この記事を書いた人
しりある

転勤族の会社員パパブロガー(28)
富山県出身、高校卒業後に就職し、山口→福岡→茨城→新潟の転勤を経て、現在は茨城県在住。
妻・娘・猫との大切な時間を有意義に過ごせるよう、試行錯誤を繰り返す。
主に料理や猫、日々の気付きについて発信します。

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